陶磁器の生産
ヨーロッパは無いもの
 日本には昔からあった陶磁器ですが、ヨーロッパには陶磁器カップは無かったそうです。
 昔は何で飲んでたのか・・・というと、石や錫などで出来たカップだったご様子。
 美しい食器が無かった時代、伊万里や柿右衛門などの色鮮やかな食器が、ヨーロッパの人に衝撃を与えたと予想できます。
 なので、この頃ヨーロッパの人たちは美しい陶磁器を作るために力を注ぎ、一番初めに成功したのが名門・マイセンでした。

 マイセンが陶磁器の生産に成功する以前は、全て輸入に頼っていたようです。
 なので、この頃使われていた茶器は、おそらくほとんどが中国茶の茶器。
 カップは小さく持ち手はまだ付いておらず、受け皿は深くボウルのような状態だったようです。

思うに・紅茶を受け皿で飲むこと
 紅茶を受け皿で飲む、という事に対して、インドのチャイからの影響だとか、いろいろな説があります。
 私個人の想像にすぎないのですが、この風習は中国から、お茶と一緒に入ってきたと思っています。
 中国の飲茶の飲み方は、細長い湯呑み(聞香杯)と、少し幅広の湯呑み(茶杯)が重なって出てきます。
 そしてまず、聞香杯にお茶を注ぎ、その香りをかいで、それを茶杯に移して実際に飲みます。
 
 喫茶が最初にヨーロッパに伝わった時期の飲み方を見ると、「受け皿にうつして飲む」「音をたててすする」など、現在のヨーロッパのマナーではありえない飲み方をしています。
 また、音を立てるのはタブーとされている現代のヨーロッパ食文化で、使うと絶対に音が出る「カップ&ソーサー」という、陶器の重ねは何故あるのか?と言うのも疑問です。

 ソーサーは何のためにあるのか?
 スプーンを置くため・・・現代ならそうかもしれません。
 ですが、食事の席でフォークが1人1個になるのは、茶が伝わるもっとずっと後。一般的になるのは1750年以降と言われています。(この頃茶碗に持ち手も付く)
 ソーサーはそれ以前にあったから、やはり何かに使われるためにソーサーは存在すると思うのです。

 初めて見た「お茶」という未知の飲み物に出会ったとき、しかも、今まで見た事のない淹れかたをして、今まで見た事のない茶器で飲んでいた場合、飲み方もまず模倣するのではないかと思います。

 お茶がヨーロッパにもたらされた当初、ヨーロッパ人は中国の高い文明に驚き、コンプレックスを抱いたと言われています。
 明治初期、西洋文化の素晴らしさに驚いた日本人が西洋のものを競って取り入れたように、当時のヨーロッパ人は中国の文明を模倣しようとしたのでは?と思うのです。

 ・・・と、言ってはみたものの、ヨーロッパに茶が伝えられたと思われる17世紀中頃に、現在の中国茶の飲み方が確立されていたかどうかは実はまだ調査中(^^;)
 本当に想像の域を出ません。とんだ勘違いかもしれませんので、ご了承ください。